WEEKLY REPORT
第524号  No.13  2003年10月20日
手を貸そう       "Lend a Hand"

本日のプログラム
前例会の記録
次例会の予定

○10月20日(月)  第524回
○ソング:我等の生業
○行事:夜間例会(友愛例会)
担当 出席・親睦)

○10月6日(月)  第523回
○ソング:君が代・奉仕の理想
○行事:外部卓話
日本の電力事情
担当 R財団・米山)

○10月27日(月)  第525回
○ソング:それでこそロータリー
○行事:職場例会
(担当 職業奉仕)


会長挨拶 篠田伸実会長
皆様こんにちは。朝夕、肌寒いと感じる季節となりました。お体の調子はいかかですか。
本日のお客様は生信会員の紹介で中部電力滑阜支店の西川様をお迎えして卓話をお願いいたしました。今年度の例会プログラムにつきましては、よりタイムリーなものを取り入れていきたいということで、担当の委員会さんに内容はおまかせしております。そういった意味でも、本日は西川様に「日本の電力事情」というテーマで、先般起きましたニューヨークの大停電と関連付けて、なぜ、あのような最先端の町に停電が起きたのか、日本でも起こりえるのか等、お話していただけたらと思っております。 電気は我々の生活に密接な関わりを持っており、電気がなくては何もできない状態になってしまいます。それほど現在では電気に頼り切っています。
また、ニューヨークの停電で私が別な意味で驚いたのは、危ない都市と言われているあのニューヨークで停電の時にはそれほど大きな犯罪が起きなかったということです。ニューヨーク市長が治安に力を入れ、まずは小さな駐車違反から取り締まっているということの成果でしょうか。
日本も最近は決して治安がいいとは言えません。我々は奉仕、奉仕と言っていますが、まず国が安全でなくては奉仕活動などと言ってはいられません。そのことを認識し、真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

来客紹介 出席報告
中部電力滑阜支店 西川正人様
本日のホームクラブ 先々週の補正出席率

 22/33 66.66% 

 29/33 87.87%

慶祝行事 樫詰出席・親睦委員長

会員誕生日 武藤容治・寺沢祥一・早瀬正英
夫人誕生日 栗林千代・広江美代子・田口淳子・園部ゆかり・寺沢幹子      

結婚記念日 真鍋貞典・大野茂夫・尾藤英邦・赤塚武彦・平松 實      (
敬称略)      


ニコBOX 尾藤委員長
全員投函
御協力ありがとうございます。

篠田伸実会長
中部電力西川様、本日はお世話になります。宜しくお願いします。
広江武典
新車がきました。前と同じ車種ですが、それでもナビが少し大きくなったり改良されています。やっぱり車とガールフレンドは新しいのがいいですね。(会報にのせないで下さい。)
平松 實
結婚記念日のお祝いをして頂き有難うございます。岐阜エトスRCの会員としての誇りをかんじます。

真鍋貞典
本日10月6日が私の結婚記念日です。ほとんど忘れておりました。あーコワイ!
横山栄祐
9月に剣道場「真武館」がほぼ完成しました。来年5月にはこけら落しの運びとなる予定です。

園部貴敏
何かと問題になっている年金に関して節税特効薬をボードに掲示しております。401Kに関しては園部までお申し付け下さい。又、あしたの会バザーへの御協力有難うございました。会の皆さんの笑顔が目に映りますね。
岩村孝之
10月27日職業奉仕委員会の職場例会参加ご協力を頂きありがとうございます。現在出席者数20名です。自衛隊の方に本日最終報告を致しました。10月27日(月)午前11時マホロバ各務原駐車場集合です。時間厳守でお願いします。
尾藤英邦
最近忙しいです。
堀井利通
ニコBOXへの協力を宜しく。

委員会報告
◆R情報委員会:寺田委員長
10月16日(木)各務原の「まほろば」におきましてIGMを開催いたします。リーダー柳原さん、R情報から広江さん、出席義務者は高橋さん、石田さん、竹島さん、榎本さんとなっております。都合の悪い方は代理の方をお願いしてください。よろしくお願い致します。

外部卓話 中部電力梶@西川正人様「日本の電力事情」
◎生信良雄会員
先程、会長の方からもご紹介がありましたとおり、本日は中部電力滑阜支店系統運用センター給電課課長、西川正人様に卓話をお願い致しました。今回のニューヨークの大停電や日本での電力自由化、IPP問題等日本の電力事情について話を聞いてはということから、本日このようなプログラムとなりました。よろしくお願い致します。
◎卓話
「日本の電力事情」 西川正人様
ただ今ご紹介を受けました西川でございます。 私の仕事はといいますと、電力会社の電気をコントロールする技術屋でございますので、今日は技術屋としての本音をお話させていただこうと思っております。 また、電気と一言で申しましても、皆様の身近にコンセントはありますが、意外に我々のやっていることは一般の方に理解されていないのではないかと思っており、このような機会を与えて頂いてうれしく思っております。 さて、本題に入りますが、今回の北米の大停電につきましては、実は過去にも2度ほど起きていることでありまして、アメリカの電力関係者は懲りてないなという感想を持ちました。マスコミは、日本は優秀な国だからあのような大停電は起きないと報道したところもありましたが、日本にできることを、アメリカのようにハイテク技術を持った国にできないわけがありません。「(技術的に)出来ない」のではなくて「やらない(技術以外の問題でやれない)」という解釈が正しいのではないでしょうか。 今年の日本は何年かぶりの冷夏でしたが、欧州では猛暑の夏となり、電力不足となっていくつかの国で大停電が起きました。中でもイタリアは16%程度の電力を輸入に頼っているため、比較的小さな故障で大停電を引き起こすという事態になってしまったようです。とくに、9月28日にもイタリア全土が停電するということがありましたが、米国に比べて話題性が少ないせいか、マスコミは大きく取り上げませんでした。 話を戻しますが、今回の大停電はアメリカのニューヨークを巻き込んだ広い範囲で起こりました。 発端としてはある一つの電力会社の発電機や送電線が故障で停止してしまったことから始まりました。重要なルートを失ったために残りのルートに電力が流れ、新しいルートの能力以上の電気が流れて過負荷になりそのルートも停止を余儀なくされるという悪循環が起こり、広い範囲で電力のバランスが崩れて大規模な停電となったようです。 これについては専門的な説明はかなり時間がかかりますので、概略で説明させていただきます。まず、最初に申し上げたいのは、電力というものは需要と供給が、いつ、どんな場合でもバランスを保っていなくてはいけないものだということです。例えると、我々は皿回しをしているようなもので、常に皿が落ちないようにしなくてはいけないのだということです。 二つ目には、送電線の系統の形態が違うと言うことです。日本では電力の系統は放射状になっており、末端は細い電線でよいためコストも安く、電気の流れが分かりやすくなっています。それに対しアメリカは送電線がメッシュ状になっていて、どこからでも電気が流れてくるという系統になっています。これは北米に3000以上もある電力会社からいろいろなルートで電気を流れやすくするためです。そのため電気の流れが簡単に止まることはなく、電気の商取引はしやすいのですが、事故波及の防止は難しいと考えられます。また、日本では地域ごとに縦割りで電力会社が供給責任を持っており、電力会社同士が手をつないでいるというシンプルな構造を持っています。 需要と供給の話に戻りますが、我々は需要の瞬時の変化にも適応していかなくてはいけません。電力会社は安定していて堅いイメージがありますが、実はコスト等のキャッシュアウトについては非常に不安定なのです。ですから、今日、今この瞬間も当社の指令課長は発電機の出力の上げ下げや、明日発電機を何台回すのかということで悩んでいることと思います。 電気の需要に関しては、日本の場合1時間に20%も増加することがあり、電気を使うときと使わないときの差がはっきりしているという国民性が出ています。 発電機というのはすぐには電気を起こせないもので、一番早い水力発電でも30分、火力発電になると24時間はかかりますので、明日の発電機台数は今決めなければなりません。また、本来は発電機を出力100%の状態で運転させることが発電機にとって一番効率がよく、燃費も良好なのですが、需要の変化に備えるため、ある程度の台数を余分に運転しようとして、あえていくつかの発電機で50%程度の出力で運転することがあり、これが燃料費増加に直結します。 こういう判断は非常にリスクが大きく、特に天候等の安定しない時期は電力需要の変動も大きく、毎日大変な気を使う仕事になります。 価格と需要の問題については、一般に自由化すれば価格が下がると考えられていますが、自由な取引を行えば価格が上がる場合があります。特に電力需要は価格が上昇しても需要の大きさが簡単に追随できない(買い控えができない)という性格を持っています。これを「価格の弾力性がない」と言うのですが,言い換えると、需要が増えて値段が上昇しても消費者は需要を押さえることが困難で高い電気を使い続ける傾向が強いという性質があります。エンロンはカリフォルニアで、この性質を利用して価格を不正につり上げることをして問題になりました。 日本の電力会社はこれまで、市場独占に対する義務として供給責任を負い、停電確率の低いシステムの構築に努めてきました。これにはかなりの成果がみられたのですが、反面、電気料金が高いというおしかりを受け、自由化をきっかけに業務内容を見直している最中です。
それに対し、アメリカの場合は、「もともと多数ある電力会社間における商機会均等」に重点をおいたルールづくりを目指し、自由化を推進してきたという側面があります。もともと企業活動のためのルールづくりですから、もちろん全力は尽くすが必要以上の投資はしない(利益優先)という考えが根底に流れています。今回の大停電も責任の所在を追求され、損害賠償などが法廷闘争に持ち込まれることにより、金銭面こそ解決されるかも知れませんが、同じような事故を起こさない対策がとられるかどうかは極めて不透明です。 自由化の進展は良い面もありますが、供給責任の所在があいまいになる問題などマイナスの面もあると考えます。 最後に、日本において同様な大停電はあるかということについてですが、幸か不幸か日本は東と西で違う周波数の電力を使っているため、日本全土が停電するということはまずないと言っていいでしょう。また、独占時代の名残で各地域の電力会社が地域供給に責任を持っており、大きな故障を他社に波及させないシステムも持っています。さらに、現在、我が中部電力では、二つのハイテクシステム、悪い箇所をみつけ、そこをすぐ切り離すことにより悪影響の波及を防ぐオンラインTSCシステムや、バランスの崩れた状態から一部のお客さまや発電機を瞬時に切り離すことによってバランスを強制的に回復させるSSCなどが稼働しております。これらのハイテクシステムは大停電防止への切り札的装置ではありますが、日本がある地域において一つの会社で独占的に供給を行っているからこそできることだと言え、自由化の進展によっては将来も使うことが出来るかどうか不透明な装置でもあります。 今、日本の故障件数は欧米に比べて明らかに少なくなっています。我々としましては、信頼度の高い供給システムの維持と料金の低減化に、今後とも一層の努力をしていきたいと思っておりますので、中部電力への応援をよろしくお願い致します。 本日はありがとうございました。

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岐阜エトスロータリークラブ
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会長・篠田伸実   会長エレクト・副会長・杉江正光   幹事 高橋陽一     会報委員長・生信良雄